Elmar 50mm F3.5のMマウント版を購入しました。「あれ? スクリュー版を持ってなかった?」と思った人は相当なhamashunマニアですね。持ってます。僕が持っているスクリュー版はニッケルな事もあって、Mマウント版とは年代的に印象が違うのではと思って購入してみたのでした。

※写真はクリックで大きなサイズになります

まずは外観から。スクリュー版と比べると多少サイズ感は大きくなっていますが、それでもコンパクトに感じます。重量もスクリューの125gから210g(共にライカレンズの見分け方より)と増えてはいるものの、軽量な部類です。

フードはITOOYを同時購入しました。装着するとスタイルが引き締まって良いですね。ちょっと大柄だけど。

個人的に嬉しかったのは、ピントのノブがスクリュー版に比べてボディから少し浮いた位置にある事です。M-E Typ240で使用しているレザーケースが分厚いので、スクリュー版だとピントを合わせようとしてノブを回すたびに微妙に干渉しちゃってたんですよね。

Elmar 50mm F3.5(M)の描写について


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

描写については、個人的には「愛すべき普通」といった印象でした。Sumiluxのように目を見張る特徴があるわけでもなく、Summicronのような全方面的な優等生なわけでもなく、普通。なのだけど、つい使いたくなる不思議な魅力があります。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

普通とは言っても、そこは数十年前のレンズなので逆光気味に撮影するとフレアが出ます。それでも破綻するまでには至らないのは、内面反射防止措置が施されているからかもしれません。ちなみに後のモデルのF2.8だとそういった措置は無いらしいので、F2.8よりもF3.5の方が逆光には強いらしいです(ライカレンズ完全ブックより)。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

この優しいフレアがElmar 50mm F3.5の魅力の一つだなと感じます。のんびり散歩しながらの撮影なんかにはうってつけの気分です。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

「優しいトーン」というやつでしょうか。低コントラストだし派手なボケがあるわけでも無いし決定的瞬間でもない写真ですが、なんとなく何度でも見たくなります。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

暗いレンズと言えども、寄ればもちろん背景はボケます。木の葉の間からは小さいけど玉ボケも見えますね。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

ボケはわりとのぺっとしているように思います。「油絵のような」とか表現するんでしたっけ?


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

コントラストが低い分、明暗差の強い場面でも白飛び黒つぶれにナーバスにならずに撮れると思います。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

比較的コントラスト低めの写真が好きなので、僕とは相性が良さそうです。

絞りごとの描写の変化、的なスペック面も少しだけ書いてみます。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F3.5


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F5.6


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F8

絞りごとのボケの様子です。まあそうですよねという感じ。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F3.5


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F5.6


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F8

絞ると当然ながらキリッとしますね。特にF8の描写が顕著だと思います。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F3.5


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F5.6


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M) - F8

逆光耐性は、絞り値とはあまり関係ないようでした。これはこれで美味しい気がします。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

最短距離は1mなので屋内撮影はちょっと厳しいですが、まあレンジファインダーではよくありますし大した弱点にはなりませんよね。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

レンズの暗さも、最近のデジカメならISOを上げれば問題にならないですしね。それよりも、低照度下のこのしっとりした描写はちょっと癖になりそうな予感です。

Elmar 50mm F3.5(M)のポートレート作例


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
ミカさん

人物を撮った写真についても触れてみます。派手な描写が無いことは風景を撮った場合と同じですが、逆にそれが優しい描写に繋がる気がします。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
ミカさん

風景と一緒に撮るような、観光写真っぽい撮影にも良いかもしれません。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
ミカさん

ハービー・山口さんの著書雲の上はいつも青空で、「低感度フィルムで撮ると優しいトーンの中に髪の毛が一本一本はっきりと描写される」といった説明がされてましたが、デジタルで撮っても同様のように感じました。

おまけ

ここまでの写真は作例目的を意識したほぼストレートに近いRAW現像でしたが、ちょっと派手にパラメータをいじった写真も何枚か載せてみます。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
たまにこういう感じも撮りたくなります。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
好き好きレトロパン屋さん。あんぱんが美味しかったです。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
地元密着なコインランドリー。


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)
めちゃハイキー。

Elmar 50mm F3.5(M)の購入について


Leica M-E Typ240 + Elmar 50mm F3.5(M)

玉数はそこまで多くないように感じるので、探すのには少し苦労するかもしれません。ズミクロンやズミルックスに比べると探してる人も少ないであろう事も影響しているのかも。F2.8のモデルならたくさん見かけるんですけどね。

価格帯は相場と言えるほどの数を見てないので微妙なところですが、フード込み10万円以内で状態が良ければ即買い、くらいの感じでしょうか。

レビューは以上です。以下は参考文献の紹介です。

ライカレンズ完全ブック (グリーンアロー・グラフィティ)
日頃からめちゃ参考にしてる本その1です


ライカレンズの見分け方 (クラシックカメラ選書)
日頃からめちゃ参考にしてる本その2です


雲の上はいつも青空 〜ハービー・山口 フォトエッセイ〜 (玄光社MOOK)
この本、ハービーさんのエッセイだけでなくて、機材紹介や撮影のコツなども載っているのでお勧めです